まだ見ぬ中国
稲越 功一


 “まだ見ぬ中国 ” 

長年に渡って中国、周辺部を旅してきた。
その都度、日本人とは中国人とは風土とは環境とはと考えさせられることが多かった。
そして結局、人は自分がどう生きるかにつきる気がした。
地方にもあるいは都市にもそれぞれかかえる問題があり、いずれにせよどこに住もうが自分を見つめ、自分を知ることに変わりはないと思った。
人生六〇年も過ぎればよほどのことがないかぎり我慢もできるし、腹の立つことも少なくなってきたが、ただ自分の中に引かれた正邪の一線があり、それを決して崩さないという覚悟で常に旅をしてきたし、生きてもきた。
今回の展覧会、写真集がみなさまにどのような感想を持って頂けるか楽しみでもある。

稲越 功一
『まだ見ぬ中国』(2008年・和光並木ホール) 展覧会コメントより

 
 


■ 稲越功一 略年譜
 1941 岐阜県高山生まれ
 1970 フリーランスの写真家として活動を開始
 2009 2月25日 逝去

■ 主な作品集
 1971 『Maybe, maybe』求龍堂
 1984 『波の絵、波の話』(村上春樹共著)文藝春秋
 1992 『黒川雅之×稲越功一 ARCHIGRPH』TOTO出版
 1993 『Out of Season INAKOSHI 1969‐1992』用美社
     『Ailleurs』Contrejours(France)
 1999 『アジア視線』毎日新聞社
 2003 『野に遊ぶ魯山人』(梶川芳友共著)平凡社
 2005 『芭蕉の言葉』(佐佐木幸綱共著)淡交社
     『写真集 新シルクロード』大村次郷/長倉洋海/林義勝共著 NHK出版
 2006 『女たちの銀座』資生堂企業文化部
 2007 『百一人の肖像』求龍堂
 2008 『まだ見ぬ中国』NHK出版

■ 主な作品展
 1973 『白いスペース』ニコンサロン
 1978 ドイツ・フォトキナ日本展参加
 1981 『男の肖像』銀座松屋
 1984 『女の肖像』西武百貨店渋谷店
 1993 『Out of Season』ギンザ・グラフィック・ギャラリー
 1996 『平成の女たち』ミキモトホール
 1999 『アジア視線』スパイラルガーデン
 2003 『野に遊ぶ魯山人』和光ホール
 2006 『遠い雲、中國』キヤノンギャラリーS
     『女たちの銀座 稲越功一の視点』ハウス オブ シセイドウ
 2007 『百一人の肖像』和光ホール
 2008 『まだ見ぬ中国』和光 並木ホール
 2009 『芭蕉景』ライカ銀座店
 2009  個展東京都写真美術館にて8月より開催予定



ー 協力 ー
YELLOW(稲越功一事務所)